鈴木博久会長、本日の講話ありがとうございました。
題名どおり最後の発表は真にサプライズ。現在の磐田倫理法人会をぐいぐいと引っ張っている会長が退任しお母様が会長に就任することは本当に驚きでしたが、その経過もまた刺激的な内容で心に響きました。
磐田倫理法人会会長として、毎朝スピーチをされていますが倫理の話が主であり、個人的なこと・家族のこと・母親の現状等を聞くのは初めてのことでした。その中で私の印象に残った2つの事柄について述べたいと思います。
1.父親について
私の父親は真面目に会社へ通い、定時に家に帰ってきて終始無口で子供との会話は少なかった印象があります。どこの父親も似たようなものかと思っていましたが、会長の父親は破天荒ですね。お酒が好きな一方で、会社を興し、産業構造の変化に対応しながら最終的には潔くご子息へ会社経営を任せてしまう豪胆さ。
「大胆に権限を委譲することだ」
もう10年以上も前でしょうか、カルロス・ゴーン氏が経営理念としてインタビューで語っていた言葉です。言うは易しですが、他者を信用して全てを任せるのは非常に難しいことです。船頭多くして・・と言われたようにお父様は何が最善なのかを理解しており、責任を与え、大胆に一線から退いた。
その後は畑違いの漁師となり、世界的不景気を乗り切るなど、運命を自ら切り開き、境遇を自ら造る、平坦ではない人生を窺い知ることができました。
その考え方、行動力が非常に羨ましく魅力的で、話に聞き入りました。
2.現在あるもの
話の終盤に1分間の瞑想を行いました。
・大切なものがなくなったとしたら
・かけがえのない3つのものを失ったとしたら
1分間本気で瞑想をしました。自分の子供がいなくなったら・・・妻がいなくなったら・・・母親がいなくなったら・・・想像するものは「物」ではなくてやはり「人」なんですよね。生きていく上で大切な原動力は人とのつながりである。ましてや最も関係の深い家族と仲違いしてしまっては人生の大きな損失であると改めて感じるとともにそれは今ないものではない、今あるもの、今の現状が幸せなのだと改めて思いました。
いつもあるから“あたりまえ”ではない、今“ある”ことに感謝し、今がいちばんよいときだと思う。心の持ちようを学べる深い講義でした。
最後になりますが、2年間会長職本当にお疲れ様でした。会長の明るい挨拶と大きな声は、代々受け継がれて磐田倫理法人会の益々の発展に寄与することと思います。