事務所に帰った私は、再度スケジュールを確認し、次回の取材のアポをとった。
さて、今度こそ取材を強行しないとまずい。
何かを聞かれる前に先に切り出さないと前回の二の舞だ。
「何のために普及するのか」これを直球でぶつけよう。
その決意を胸に自分の仕事にもどった。
さて、取材2回目の当日、いつものようにバッグをトランクに詰め込み、意気揚々と車に乗った。
会長の会社までは小一時間はかかるので、いつものようにコンビニによってアイスコーヒーを買い、帰路のような余裕はないが、カーオーディオから流れる好きな音楽を、小さな声で口ずさみながら目的地へ向かった。
到着後、いつもは外側から直接社長室へ向かうのだが、今日は事務所を通って事務員の方に挨拶してから上がることにした。
「こんにちは!」
「はい、こんにちは。」
いつもの元気のよい挨拶が帰ってきた。
「今日はこのまま2階へ行きます。」
そういって足早に2階へ向かった。
ドアをノックするといつもの元気な声が返ってきた。
「はい、どうぞ。」
「お邪魔します。」
つかさず会長は続けた。
「この前は悪かった。余分なことで時間を取らせちゃって。」
「いえいえ、大丈夫ですよ。」
早速本題に入ることにした。
「早速ですが、インタビューの内容ですが・・・」
とその時、社内アナウンスが聞こえてきた。
『社長、社長、至急電話に出てください。』
おっと、初っ端から来た~。
相変わらず
進まない