教育長!大変な時に有難うございました。
何でこのようなことが起きてしまうのか、人は自分を尊ばなくなった時に自分を責めてしまうのか・・・
私、親からの虐待を受けている子供たちを支援する会に属しておりまして、その総会に出席してきました。その時にセミナーがあったんです。内容は「社会的養護の子供達」で講師は5人の里親をしており、その養育から見えてきた子供達への接し方を話されました。まずびっくりしたのが、親と一緒に暮らせていない子供たちが静岡市で47900人もいると聞いて驚きました。浜松ではもっといるのではないかという事です。なぜそのような事態が起こるのかという事で三つ上げられました。
①親の養育能力で(1)薬物などに依存する疾病により親の役割を果たすことが出来ない親。(2)親自身の育ちにおいて親の役割を正しく学べていなかった。虐待の連鎖とも言ってました。
②孤立する家庭(1)親族や地域からの孤立をしてしまい、自分達だけで問題を抱え込むんでしまう。
(2)相談窓口の支援の乏しさ、自助努力を求める社会の風潮があり、自分の弱さを認める難しさ
③経済格差 子供の4人に1人が相対的貧困と社会の実感、我慢することが日常となっている。
それらのことで、目標を失い、諦めに支配される子供たちが増えてきている。と話されました。そういった環境で子供たちは自分の将来像が描けない、近未来の自分を想像できないようになってしまう。ならば そもそも大人を信用していない子供達と大人はどのように接すれば良いのか。
①とにかく誉める!出来て当たり前のことでも誉める。そして感謝を言葉にすることだそうです。
②指示は簡潔にすること!そういった子供たちは そもそも未来に希望がないので三手先を想像することが苦手らしいのです。例えば「お茶碗をしっかり持たないと、ご飯をこぼしますよ」は通じないそうです。「お茶碗をしっかり持ちなさい!」だけでいいそうです。違う言葉で言えば、アドバイスは怒られたと思ってしまうのだそうです。だからまず認めてあげることが最重要で「お茶碗をしっかり持っているからお茶碗が嬉しそうなんだよ!」そのあとに「あなたがしっかりお茶碗を持っているおかげで、お茶碗が転ばないんだね。あなたはお茶碗を助けているんだよ」という具合に話しかけてやると、その子は自分の必要性を見出だしてきます。
私達経営者も教育者の一人です。寛容と忍耐、周りへの配慮と周りの理解が一人でも多くのこどもたちが社会の構成員として自立できるように、倫理法人会を通して支援していきたいと思っております。
お忙しい中、本当に 有難うございました。
鈴木博久